最強のふたり

 

 

 

生きるエネルギーがあふれ出し
観客を抱きしめる
さぁ、人生に繰り出そう!

 

 

 

2011/フランス/エリック・トレダノ 、オリヴィエ・ナカシュ監督

●10月例会                                                       

 

14(月祝) 。隠院В娃亜´■隠魁В械
15(火) 。隠粥В娃亜´■隠后В娃

例会場は、京都教育文化センター

 

 

 

 ひとりは、スラム街出身で無職の黒人青年ドリス。もうひとりは、パリの邸に住む大富豪フィリップ。何もかもが正反対のふたりが、事故で首から下が麻痺したフィリップの介護者選びの面接で出会った。他人の同情にウンザリしていたフィリップは、不採用の証明書でもらえる失業手当が目当てというフザケたドリスを採用する。その日から相入れないふたつの世界の衝突が始まった。クラシックとソウル、高級スーツとスウェット、文学的な会話と下ネタ──だが、ふたりとも偽善を憎み本音で生きる姿勢は同じだった。
互いを受け入れ始めたふたりの毎日は、ワクワクする冒険に変わり、ユーモアに富んだ最強の友情が生まれていく。だが、ふたりが踏み出した新たな人生には、数々の予想もしないハプニングが待っていた──。
 人生はこんなにも予測不可能で、こんなにも垣根がなく、こんなにも心が躍り、こんなにも笑えて、涙があふれるー。
 


 

 

 

           

映画が完成し、試写にやってきたフィリップとアブデル。
 上映中フィリップの椅子が動いているのを見たナカシュとトレダノは、彼が笑っているのだと思った。ところが、映画が終わると、彼は目に涙を浮かべていた。そして、「こんな状態になって、私は何年も前に鏡を見るのをやめた。久しぶりに自分の瞳を見たよ」と語り、「私は両手で拍手しているんだ!」と微笑んだ。


 アブデルはほほ笑み、監督たちに、ありがとう、と優しく言ったという。

 2003年、オリヴィエ・ナカシュとエリック・トレダノのふたりの監督は、あるドキュメンタリーを見て感銘を受けた。パラグライダーの事故にあって頸髄損傷になったフィリップ・ポゾ・ディ・ボルゴと、彼を介護するために雇われた若者アブデル(本作ではドリスという名前になった)を描いた作品だ。
 フランスの貴族家系の生まれで、有数のシャンパン製造会社の重役、妻とふたりの子供に恵まれ、美術品の収集家でもあるという完璧な人生を送っていた男が、事故で動けなくなり、3年後には妻を敗血症で失う。立て続けにふたつもこんな不幸が起きたら、多くの人は立ち直れないだろう。だが、予想もしなかった出会いが全てを変えた。物騒な公営住宅出身のアブデルは、粗野で気まぐれな若者だったが、フィリッピに生きたいという気持ちを戻させることができる不思議な男だった。
 ナカシュとトレダノは、その時はまだこのような話を映画化できるほど、自分たちが監督として成熟していないと思っていた。だが、そのドキュメンタリーのことは頭に残っていて、その後も何度も見直していた。そしてついに、この話に取り組む時が来たと感じたふたりは、映画化に乗り出す決意をする。

   

 

 


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